トップ>リーガルトピックス>2015年>【コラム】日立の成果主義がもたらす企業法務の行方とは?

リーガルトピックス

【コラム】日立の成果主義がもたらす企業法務の行方とは?

2015年07月10日

【コラム】日立の成果主義がもたらす企業法務の行方とは?

日本企業の成果主義の元祖は富士通だった!

昨年、日立製作所の新しい賃金制度が話題になったのを覚えているだろうか。管理職約1万1千人を対象に成果主義を導入するというもの。日立が決定した年功序列の撤廃は、他企業にも波及する可能性があり、企業法務の見直しを根底から迫られそうだ。成果主義と言えば欧米企業のお家芸だ。国内の外資系企業で働く日本人にはあたり前と思える能力給だが、年功序列を前提に発展してきた邦人企業にとってどこまで浸透するかは不透明といえる。大企業を中心にゆるい形の日本型成果主義は珍しくなくなった。その代名詞といえるのは富士通だろう。1993年当時、言葉すら馴染みがなかった成果主義の導入はサラリーマンに衝撃を与えた。

成果主義は企業の救世主?

富士通にならえと上場企業で能力給が導入され始める。金融機関では、ディーラー、トレーダー、アナリストといった専門的な職種で成果報酬による中途採用が一般的になっている。外資系金融を含めれば、国内の金融機関は最も成果主義が進んでいる業界といえる。日立が導入する新制度は成果目標を定め、その達成度に応じて報酬が決められていくという。日立に代表される大手メーカーは国境を超え、グローバルに展開している。顧客は国内にとどまらず海外まで広がる。日立の連結売上高の半数近くは海外部門だ。製品販売において国内、海外の違いはみられない。

企業のヘッドハントが活発化!

日立グループの従業員約32万人のうち、約4割は海外採用になっている。開発競争の激しい各メーカーでは、技術者の引き抜きが世界規模で展開される。日立のようなグローバル企業では、そもそも年功序列を維持する意味はあまりないのかもしれない。技術革新が進むメーカーにとって、国内外の優秀な人材は喉から手が出るほどほしいだろう。OECDの調べによると、日本の労働生産性は34カ国中、21位と下位に甘んじている。かねてから生産性の向上を求める声は強くあった。成果主義の導入により、世界共通のフォーマットをつくり、社員の意欲を高め、海外から優秀な人材が確保できれば御の字である。

ただ、上手くいくとは限らない。成果主義を先駆けて導入した富士通には厳しい評価がされる。社員のヤル気を引き出すための成果主義が、結果的に意欲をそぎ、優秀な人材は外部にヘッドハントされる事態が生じた。業績は下方修正が定着し、社内は大混乱と揶揄される。富士通以降、武田薬品、日産、三井物産などの大企業が成果主義を導入している。効果のほどは分らない。企業には、優秀な社員2割、社員6割、ダメ社員2割がいるとされる。成果主義が導入されても優秀な社員のみが恩恵を受け、とりわけダメ社員には社内に居場所がなくなるとみる向きもある。社内における格差は広がり、格差社会ならぬ格差社内が一般化しそうな予感さえする。終身雇用を前提とする新卒一括採用は曲がり角を迎えるのか。日立が導入を決めた成果主義は、日本独特の雇用システムに少なからず影響を与えそうだ。

【この記事を読んだ方におすすめのコンテンツ】
≪リーガル領域の転職はプロにおまかせ!≫無料転職サポートサービスとは?
≪まずは気軽に話を聞いてみたい、そんな方へ≫無料転職相談会・無料転職セミナーはこちら
★メルマガ登録限定★企業法務・弁護士の転職動向レポートをプレゼント!最新情報満載のメルマガはこちら

(記事提供/株式会社エスタイル)

リーガルトピックス一覧へ

求人をお探しの方

企業法務や法律事務所、特許事務所の求人情報が豊富に掲載されています。

求人情報

登録はお済みですか?

転職者と求人側の現状や希望をコンサルタントが常に分析。適職とのマッチングを第一に考え、マンツーマンで質の高い求人情報をご提供します。

新規会員登録

法律知識と経験が活かせる
7つのビジネスフィールド

法務・弁護士に特化した
職務経歴書の書き方をご紹介

会員登録がまだの方
新規会員登録
会員登録がお済みの方
ログイン

↑ページの先頭へ