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リーガルトピックス

【コラム】内定、内々定とオワハラの関係とは?

2015年09月17日

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採用の指針は形骸化している?

ここ数年、大学及び高校卒業予定者の内定率が改善傾向にあると盛んに伝えられています。「リーマンショック前の水準」「バブル期並み」「過去最高」など景気の良い話ばかりがニュースになり、学生の売り手市場になっていることには間違いないようです。ただ、大学卒業予定者については、今年から企業説明会の解禁日が卒業年度に入る直前の3月1日、選考活動も卒業年度の8月に入ってからと、前年よりも日程が繰り下げられているようです。一部学生の間では戸惑いがあるようですが、これは日本経済団体連合会が設定した指針。企業がその指針を破ってもペナルティーはありません。それどころか日本経済団体連合会に加盟していない企業や外資系企業では、早くも昨年末に内定もしくは内々定を出したところもあると言われています。

内定、内々定の違い。どこまでが法律的に意味を持つのか?

内定と内々定の違いはご存知でしょうか? 企業によっては10月1日前後に内定式を行います。その際に「入社承諾書」を提出することになりますが、この入社承諾書こそ内定が成立したという証拠になるのです。一方的に会社の都合で内定を取り消すと違法となります。

内定は10月1日以前に出してはいけないと日本経済団体連合会が決めています。しかし企業は優秀な学生を早く確保したいという気持ちがあります。そこで10月1日より前に、採用したい学生に「内定を出す約束」をするのです。これを「内々定」といいます。内々定には法的拘束力はないので、学生は10月1日までなら就職活動を続けてもかまいません。

内々定は取り消しOKなのか?

企業からすると、内々定は労働契約とはみなされないため、内々定が取り消されても労働契約違反とはなりません。しかし、内定もしくは内々定を学生が辞退した場合は、企業に対して損害を賠償することはなく、職業選択の自由にのっとって学生が保護されます。就職活動のトラブルを招かないためには法的確認が何よりも大切ですが、近ごろでは「オワハラ」という奇妙な現象が報告されています。

オワハラとは、「就職終われハラスメント」のことで、内定や内々定を出した学生に企業が就職活動をやめるようせまり、優秀な学生の囲い込みを図ろうとするモラルハラスメントの一種とされています。


オワハラが拡大中!

文部科学省の調査によると、学生からオワハラ被害の相談を受けた大学は約7割に上ったそうです。じわじわ広がりをみせるオワハラが問題視されて、ついには厚生労働省までが企業に自重を求め始めました。オワハラでなくとも内定承諾書にサインすれば内定を出すと確約する企業もあるといい、企業はさまざまな手段を使って人材確保に奔走している様子がうかがえます。内定承諾書は法的な効果はなく、オワハラという行為で圧力をかけるのは倫理的に問題だと思えますが、企業が学生の囲い込みをするのは今に始まったことではありません。今までも学生の売り手市場になると、決まって時代を反映した囲い込みが行われていました。

バブル期は接待攻勢!

現在からは想像できませんが、バブル期の著名な上場企業が内定を出した学生には、高級クラブでの接待、海外旅行への招待を行うなど、なりふり構わない争奪戦を繰り広げていたようです。学生は一生働ける会社に入りたい。企業は会社に貢献できる社員を採用したい。内定を巡る学生と企業の攻防は続きますが、法的な位置付けだけは頭の片隅に置いて内定通知を出す、受け取るということがより肝要といえそうです。

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(記事提供/株式会社エスタイル)

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