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弁護士の転職 今、IT業界への転職が熱い!?

2016年01月12日

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企業に雇われ、会社の法務問題の処理にあたる専任の弁護士、それが『インハウスローヤー(企業内弁護士)』です。
リーガルトピックスでも、過去の記事で企業内弁護士が増加する理由についてお伝えしてきましたが(※参考文献①)、2015年6月現在、全国の企業内弁護士は1,442名にものぼり、この10年間で約11倍・昨年対比で約22%増えております。弁護士を採用する企業数も、2005年の68社から10年後の2015年6月現在、全国に740社あり、昨年対比でも約20%増加しております。
このような市場の中、日本組織内弁護士協会のアンケートでは、2015年2月現在、IT(情報通信・ネットサービス等)業界に在籍する企業内弁護士は48名となっています。昨年対比で約41%増加しており、業界別で比較しても拡大傾向にあると言えます。今回は、IT業界の弁護士がなぜこれほどまでに増えているのか、同業界の魅力や企業内弁護士の活躍のフィールドについてお伝えしたいと思います。

IT業界の成長と企業法務的特徴

IT業界、特にネットサービス(ネット検索・配信・情報流通・オンラインゲーム)は、1992年の商業用インターネットの開始や1990年代半ばの携帯電話のデジタル化、2000年代後半のスマートフォンの普及などにより、近年急速に発達・成長してきています。ネット検索サービス、音楽や動画などの配信サービス、掲示板・ブログ・SNSなどのフォーラム提供サービス、仮想商店街やオークションなどの商品流通サービス、更にはオンラインゲームの開発・提供など、日々様々なサービスが生み出され、私たちの生活に無くてはならない存在となっています。しかし、急激に成長した技術・サービスが私たちの生活を助ける一方で、ネット掲示板による著作権侵害や名誉毀損、情報漏洩、著作権侵害物の流布、システム障害の連鎖反応、対消費者取引における消費者保護など、深刻な問題も起きてきています。
こうした問題に対応するため、個人情報保護法・景品表示法・不正アクセス禁止法・プロバイダ責任制限法・特定商取引法・資金決済法・電気通信事業法など、関連する法律の改正も頻繁に行われています。

IT業界における法務部門の仕事としては、ソフトウェアのライセンス契約や日々新しい技術やサービスが開発されるインターネットを利用した商品販売やサービス提供に関連する契約の作成などの通常業務に加え、上記のような法律の改正には常にアンテナを張り、当該企業の存亡にかかわるような大きなリスクを日常的に発見し、手当てするという重大な役割を担っています。
この業界で活躍する弁護士は、IT技術と法律技術の双方において日々情報を更新して最先端にあわせ、かつ、自らもクリエイティブであることが求められています。
(日本弁護士協会HP参照:http://jila.jp/lawyer/index.html#menu10)

また、変化のスピードが速い業界であるからこそ、各企業は中途採用においても法的な素養があり且つ即戦力で活躍頂ける方を求める傾向にあります。そのため、専門性の高い弁護士へのニーズが高いとも言えます。

IT業界の法務はなぜ面白いのか?

IT業界で働く(もしくは転職が決定した)弁護士の方に、同業界で働く魅力を聞くと、「サービスを一緒に創っていける喜びがある」と答える方が多いです。
同業界の法務部では、次々に生まれる新たなサービスに対して、ローンチの前段階から著作権や法的リスクの検証、法律や契約・過去の判例にそのサービスが違反していないかの確認など、現場サイドと一緒に行っていきます。もし法令や裁判所に前例がない場合には、リスクを予測してリスクテイクできるか否かの判断を行い、時にはサービスやプロダクトの内容やビジネスモデルを考えることもあるようです。IT業界は、新しいサービスの登場やそれに伴う法改正などにより状況は日々変化していますが、そのスピード感についていくことができれば、ビジネスの最先端に常に関わり、場合によっては弁護士でありながら自ら新たなビジネスやサービスを生み出すというクリエイティブな活動ができる点は、業界ならではの魅力と言えると思います。実際に、業界の中でも急成長を続けるLINE株式会社で働くインハウスローヤーも会社のインタビューの中で、その魅力を語っておりますので、参考までにご覧いただけたらと思います。
※参考:LINE社 社員インタビュー(http://line-hr.jp/archives/44136237.html)

また、他の業界に比べて幅広い業務に携われることができ、企業法務全般の知識・経験が積めるのも魅力の1つです。
まだまだ歴史の浅い業界であり、規模が急速に拡大した企業も少なくないため、組織が明確に分けられていないことが多いです。そこで、他の業界では法務部以外が対応していることもある労務問題・子会社管理・総会運営等の業務も兼務で担当する可能性があります。それに加えて、M&A業務(※ビジネス提携や企業買収の多い業界でもあるため)や国際法務(※サービスは容易に国境を超えることができるため)にも携わることが可能です。

IT業界の企業内弁護士 まとめ

これまでお伝えしてきたように、IT業界では企業内弁護士の採用数が増加しており、企業内弁護士としての活躍のフィールドは広がっております。扱う法分野の多さやスピード感、より経営的な視点で現場サイドと主にサービスを創り上げていくことができる点などは、同じく企業内弁護士の多いメーカーや金融にはない魅力であると思います。
業界や各企業によって求められる役割・働き方は違いますが、インハウスローヤーを目指す弁護士の方にはご自身に合った環境で、これからもご活躍頂ければと存じます。

 

参考文献
①2012年11月12日 MS-Japan  LEGAL NET
『増加する企業内弁護士 ~前編「なぜ弁護士が企業に転職するのか?」~』
http://www.legalnet-ms.jp/topics/2012/000042.html
②企業内弁護士数(日本組織内弁護士協会調べ)
http://jila.jp/pdf/analysis.pdf
③企業内弁護士を多く抱える企業上位20社
http://jila.jp/pdf/company.pdf
④企業内弁護士に関するアンケート調査集計結果(2015年2月実施)
http://jila.jp/pdf/questionnaire201502.pdf
⑤日本組織内弁護士協会 企業内弁護士の男女別人数(2001年~2015年)
http://jila.jp/pdf/analysis.pdf
⑥組織内弁護士とは(日本組織内弁護士協会)
http://www.jila.jp/lawyer/index.html

 

 

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(文/リクルーティングアドバイザー 重田 智幸)


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