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120年ぶりの民法改正案、不動産契約書への影響はどうなる【コラム】

2017年10月27日

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平成29年5月26日、改正民法が成立し、同年6月2日に公布されました。
今後3年の間に施行されることとなっています。
120年ぶりの大幅な民法改正が、不動産実務に大きな影響を与えるようです。今回は具体的に、どのような影響があるのかを解説します。

改正によって分かりやすくなった!

今回民法が改正されたのは、法律の内容を現代の取引の実情に合わせるためです。
現行民法が制定されたのは明治時代であり、当時の社会情勢や契約取引の状況、一般通念などは現在とまったく異なります。そこで、現代社会に合わせるために、無理に法律の解釈を行うことにより、体裁を整えてきたというのが現状です。
今回、そのような無理な解釈をしなくても、法律を素直に当てはめれば常識に沿った結論に導けるように、民法を改正しました。ですから、改正民法によって、いままでになかったような不利益を受けることは、基本的にありません。
ただし法改正が行われる以上は、その改正内容を正しく把握して、規定内容に従った行動をする必要があります。

民法改正が不動産実務に影響するポイント

それでは、今回の民法改正は、不動産実務に対し、具体的にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

・賃貸借契約について
賃貸借契約においては、敷金返還義務と原状回復義務について、追加的な変更が行われています。敷金については、返還義務があることが明記されるとともに、賃借人が変更したときには、全賃借人に返還が必要であることが明記されました。また、原状回復義務については、通常の経年劣化については、賃借人が責任を負わないことが明文化されました。さらに、連帯保証人をつけるときには、責任の限度額(極度額)を定めないといけないこととなりました。

・売買契約について
売買契約においては、瑕疵担保責任に代わり、「契約不適合責任」が新設されました。
契約不適合責任は、債務不履行責任の1種です。そこで、これまでの瑕疵担保責任は無過失責任でしたが、今後は売主に故意や過失などの帰責性があることが必要となりました。
また、「隠れた」という要件が不要になったため、明確に判明している瑕疵(傷)がある場合にも、売主の責任追及が可能となりました。さらに、損害賠償の範囲も広がっています。

民法改正が、不動産契約書に及ぼす影響と弁護士の役割

民法が改正されたことにより、不動産の契約書にも影響が及びます。
たとえば賃貸借契約では、連帯保証人をつけるときに、極度額の明記が必要となります。極度額を定めないと、連帯保証人の規定が無効になってしまうので、注意が必要です。
また、売買契約では、いままでの瑕疵担保責任の規定は使えなくなるので、新たに契約不適合責任の規定をおかなければなりません。

このように、不動産業者が民法改正後の実務に対応するには、法律的な知識が必要です。
自分では適切な判断がしにくい場合には、不動産問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。たとえば、不動産鑑定士や土地家屋調査士、税理士などの隣接士業と協力関係がある弁護士を選ぶと、より専門的なアドバイスをもらえますし、顧問契約をした場合などにも心強いでしょう。

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(記事提供/株式会社エスタイル)

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