【コラム】債務整理における、依頼者への「叱り方」

【コラム】債務整理における、依頼者への「叱り方」

2015/01/09

【コラム】債務整理における、依頼者への「叱り方」

債務整理は単なる事件処理だけではなく、債務者への「叱り方」も弁護士の腕の見せ所

司法修習時代、検察官から「検察官は、人を叱れる仕事だから、辞められない」という話を聞いたことがありますが、仕事で人を叱れるのは検察官や教師だけではなく、弁護士も当てはまります。
弁護士はもちろんサービス業ですが、それと同時にプロフェッショナルという側面があることから、債務者のために必要である場合には、債務者を叱ることも必要です。
任意整理に陥っている依頼者には、他人の肩代わりなど気の毒な事情によって借金を負担せざるを得なかった方もおられますが、大半の事件においては債務者自身に原因があると考えられます。債務者を債務整理や破産のリピーターにならないようにすることも(本来の)弁護士の役割です。
特に破産の場合、免責審尋の際に裁判官が訓戒をすることがありますが、任意整理の場合には通常はそのような機会がないため、債務者本人が反省していないような場合に、弁護士等の専門家が叱ることも必要であると考えます。

債務整理依頼者を叱るべきか否かの判断

債務整理において依頼者を叱るべきか否かの判断というものは、ケースバイケースであって難しいですが、借金をした原因や金額、回数、反省の有無・態度、裁判官・債権者・親等の第三者から叱られた機会の有無、弁護士と依頼者の関係性等によって決まると思います。
特に浪費やギャンブル等によって借金を作った場合には、それを繰り返す可能性が高いので、本気で反省する機会を持たせないと、「こんなもんで終わるのか」という気にさせてしまい、また繰り返すことになりかねません。
また、反省させるためだけでなく、弁護士の言うことを聞かせるために敢えて叱るというパターンもあります。これは、債務者が不合理な方針を弁護士に指示したり押し付けようとしたりした場合に用いることが考えられます。

弁護士が債務整理依頼者を効果的に叱るテクニック

よく言われるのが、「怒る」のではなく「叱りなさい」ということです。「叱る」は、相手に問題点や改善すべき点を伝えた上で、助言をするというもので、必ずしも語気を強めたり、厳しくしたりする必要はありません。これに対して、「怒る」は、感情に任せて腹を立てていることを表に示すことです。つまり、叱る場合には、なるべく感情は切り離した上で相手に自覚を促すためにどのような表現、口調、語気で伝えればよいかを考えるべきです。
債務者はクライアントであるとは言え、弁護士から怒られると委縮してしまい、信頼関係を築けなくなる場合もあります。下手に人格を否定するような発言をすると、「パワーハラスメント」とも言われかねません。叱るときこそ勢いに任せず、慎重になるべきと考えます。

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(文/弁護士 中村健三、記事提供/株式会社エスタイル)

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