【コラム】電力自由化に伴い需要増加。新たな電気事業において求められる法務とは

【コラム】電力自由化に伴い需要増加。新たな電気事業において求められる法務とは

2016/02/12

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2016年4月1日に、一般家庭における電力自由化が実施される。大手携帯電話会社のCMなどで、その日が近づいていることを実感している方も多いことだろう。

この電力自由化に伴って新たに電気事業に参入した企業は、2016年1月時点で130社以上にのぼるという。

こうした動きの中、新たに電気事業に参入する企業に顕著な傾向がある。
これまでは、企業法務の部分は外部の法律事務所に委託している場合が多かったのだが、電力自由化に伴い、法務を担当する職員を新たに雇用する動きが多く見られているというのだ。

その背景には、電気事業への新規参入によって、法務担当者の仕事量が増加するという要因があることは間違いない。具体的にどういったものなのだろうか。

太陽光発電、自然エネルギーの導入には、さまざまな法務管理が必要

電力自由化が進められる理由として挙げられるのは、原子力発電に頼らない電力供給を求める声だった。そのため、新たに電気事業に参入する業者の中に太陽光発電や自然エネルギーを供給源とする事業者は少なくない。

しかし、この太陽光発電や自然エネルギーの導入にあたっては、さまざまな法律や法令が関わってくる。たとえば、発電事業に必要な事業用地を確保し、新たに施設を建設する上では、都市計画法に建築基準法、河川法や森林法等による規制を考慮した上で、法令上の届出を行い、許認可を受ける必要がある。

また、安定的に事業を継続していくためには、事業用地にかかる私法上の権利関係を調査しておくことも必須だ。さらに電気事業法等にもとづいて保安規程を作成、そして主任技術者の選任も行った上で届出を行わなければならない。

発電事業者だけでなく、他の電気事業者から電力を買い取り各地に供給する送電事業者も、法務関連で処理しなければならないことがさまざまある。再生可能エネルギー特別措置法にもとづく設備の認定や電気事業者への接続契約の申し込み等を行う必要があり、こうした作業も法務の一環として任される場合が多い。

電力事業、サービス開始後に考えられる法務とは?

ここまでで電気事業の開設までに関する法務について紹介してきたが、もちろんその後にもさまざまな法務が必要となってくる。

中でも今後大きく法務に関わってくると思われるのは、数多くの企業の参入によるサービスの多様化である。新たに電気事業に参入する企業は携帯電話会社にケーブルテレビ運営会社、ガス会社などとさまざまであり、それぞれの企業が自社で販売しているサービスや商品と組み合わせた割引を行うなど独自のメリットを打ち出している。

しかし、サービスが多様化すると、消費者との間で法律上のトラブルを招く可能性も大きくなる。たとえば、一定年数の契約を条件に電気料金が安くなるプランを提示している電力会社があるが、かつてこれと似た割引サービスを行っていた企業が、契約年数を満了する前に解約した消費者に多額の違約金を請求し、総務省から見直すよう指導された事例があった。

実際にサービスが始まり競争が本格化すれば、さまざまな事業者がそれぞれ異なるサービスを展開することになるだろう。法律上の問題を招かないために、確実に準備しておくことも、企業の法務において重要な業務になることは間違いない。

2017年4月には、電気に続いてガスの自由化が予定されている。法務担当者の責任は、ますます大きくなっていくのかもしれない。

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