法学部の学生や法科大学院生が法務部に就職するには?

法学部の学生や法科大学院生が法務部に就職するには?

2018/06/27

20180627column.jpg

法律学を学んでいて、その面白さに惹かれた法学部の学生や法科大学院生の中には、「企業の法務部で働きたい」と志望する人もいるでしょう。好きなことを仕事にできるのですから、目標が達成できれば素晴らしいことですが、新卒で法務部に就職することはどれほど難しいことなのでしょうか。

「法務を目指す」という意識は素晴らしい

まず、「法務で働きたい」と、職種で志望を考えながら就職活動を行っている新卒の大学生・法科大学院生には、先見の明があります。
多くの学生(特に文科系)は、「就職人気ランキング」上位の大手企業を優先して受けようとする傾向があるからです。このような、どの会社に所属しているかを自分のアイデンティティとする傾向は、昔ほどではありませんが、今も根強くあります。

これまでは、専門分野に集中して取り組むスペシャリストではなく、その会社のために何でもこなせるゼネラリストのほうが企業内でも重宝されてきました。

就職ではなく、いわば「就社」と呼ばれるゼネラリスト型の就職活動スタイルは、成功すると自分のキャリアに箔が付き、社会人としてのスタートを切るにあたって、確固たる自信に繋がります。

ただ、もし仮に、その会社に危機が生じたり、あるいは急なリストラなどが原因で退社せざるをえなかったりする場合、他の会社で今までの能力を発揮できず、「つぶし」が効かなくなるおそれがあるのです。

その点、法学部の学生や法科大学院生が「法務部に就職したい」と、スペシャリストの道を志望するのは、不確定要素の大きいこれからの時代のキャリア形成において、とても有望な姿勢だといえます。

会員登録して、企業・事務所からスカウトを受ける

新卒で法務部に就職するのは、とても困難

法務部を志望する学生の大半は、大学の法学部出身者や法科大学院生でしょう。あるいは、行政書士や宅建士などの資格試験の勉強を経て、法律の世界に興味を持つようになった学生も少なくありません。

ただ、「法学部や法科大学院を卒業見込みだから、法務部の就職に有利」とまではいえません。法務部はほとんど大企業にしかなく、しかも法務部員は弁護士有資格者などの知識豊富なプロフェッショナル人材を中心とした少数精鋭の部であることが多いので、法学部や法科大学院の新卒が入り込むべき余地は、決して大きくあるものではないと考えられます。

それでは、せっかくの「法務部に行きたい」という青雲の志を抱いていたのに、スペシャリストの道はあっさりと断たれてしまうのでしょうか。

会員登録して、企業・事務所からスカウトを受ける

法務部こそ「ゼネラリスト」が求められている

20180627column-2.jpg

しかし、ものは考えようです。
法務部には外部の顧問弁護士も含めて、法律知識を自在に使いこなして、訴訟や交渉などを円滑に進められるスペシャリストが大勢います。
このようなスペシャリスト集団の中では、法務の技術論と会社の立場の間でバランスを取ろうとする「ゼネラリスト」が求められているといえます。

新卒で就職活動をする大学生や法科大学院生が法務部員の募集枠に食い込むには、法律のスペシャリストよりも、法律をそこそこ知っているゼネラリストを目指したほうがいいでしょう。

むしろ、コミュニケーションや調整能力、事務処理能力などに長けているとの自負があるゼネラリストは、いかにも専門家集団のイメージがある法務部には近づこうとせず、総務部や営業部など、メジャーな部署を目指す人が多いようです。
よって、法務部のようなスペシャリスト集団に、幅広い目配りができるゼネラリスト人材が入ることは歓迎されることなのです。
法務部への配属を志望する新卒の学生に、企業は法律に関する専門性を強く求めないでしょう。

ただし、そのゼネラリストは「社内の規範」を身につけておく必要があります。
法律は一般的に適用される社会規範で、コンプライアンス(法令遵守)を意識しなければなりません。ただ、取引先や顧客との契約を締結する際は、相手方に譲れるところは譲りつつ、自社の利益を確保し、できるだけ負担を軽減できるよう、その配慮を緩めるわけにはいきません。

もちろん、自社の利益に固執するあまり、契約の相手方に嫌がられてビジネスチャンスを失ってしまえば、営業部の努力を無駄にしてしまいます。法務部員は法律だけに詳しくても、実際には使い物になりません。社内外の事情を多角的に把握しながら、さまざまな点検や手続きを進めなければならないからです。

たとえ、最初は法務部に配属されなくても、それはまず、「社風」や「空気」など、社内の現場規範を身につけてほしいという会社の意思だと考えるべきでしょう。

会員登録して、企業・事務所からスカウトを受ける

まとめ

売り手市場の今、法学部や法科大学院生など、法に関する勉強をしてきた人材の採用を積極的に検討する企業は増加傾向にあります。しかし、だからといって新卒から法務部を目指すのは、決して簡単な道ではないことを覚悟しなければなりません。会社名ではなく、法務という職種を基準に就職活動をしている限り、可能性は大きく広がっています。特定の一社が終身雇用してくれることを期待できる時代は終わりつつあります。
中小企業はもちろん、大企業でも法務部を設置していない場合がありますので、「御社で法務部をつくりたいです」と面接でアピールすると、担当者に強い印象を残すことができるかもしれません。

会員登録して、企業・事務所からスカウトを受ける

法科大学院修了生の就職実例はこちら


【この記事を読んだ方におすすめのコンテンツ】
◆≪リーガル領域の転職はプロにおまかせ!≫無料転職サポートサービスとは?
◆≪まずは気軽に話を聞いてみたい、そんな方へ≫無料転職相談会・無料転職セミナーはこちら

会員登録がまだの方

転職者と求人側の現状や希望をコンサルタントが常に分析。
適職とのマッチングを第一に考え、
マンツーマンで質の高い求人情報をご提供します。

求人をお探しの方

法務・弁護士・弁理士等、法律領域トップクラスの転職サポート実績。企業法務や法律事務所、特許事務所の求人情報が豊富に掲載されています。

登録はお済みですか?

転職者と求人側の現状や希望をコンサルタントが常に分析。適職とのマッチングを第一に考え、マンツーマンで質の高い求人情報をご提供します。