【コラム】司法書士が企業法務に参戦!

【コラム】司法書士が企業法務に参戦!

2014/04/18

司法書士試験の年間合格者は平成25年で796名。過去、合格者が1,000名を超えたことはない。一方、司法試験合格者は2,000名程度で推移している。当初、政府が合格者、3,000名を目標にしていたが、昨年の法曹養成制度検討会議はこの目標を撤廃することを中間提言で発表した。日本弁護士連合会は1,500名まで減員を求めている。単純に比較すると、司法試験合格者は司法書士合格者の2倍おり、いずれは弁護士と司法書士の総数は、ダブルスコアになることが予想される。しかし弁護士に比べ司法書士の業務範囲は限定されているものの、徐々に拡大傾向にある。

成年後見業務は司法書士のドル箱

司法書士がおもな業務にしていた不動産登記は、不況の影響で低調基調になっている。不動産登記の落ちこみは、日本経済そのものを物語っているようにも思える。バブル経済崩壊後はっきりと登記件数がダウン。少なくなってきたパイを司法書士が取り合う状況が続いているのだ。その反面、高齢化社会を追い風として、成年後見業務は着実に成長する事案となった。成年後見業務の裾野は広い。成年被後見人は判断能力を欠く状況にあるので、入院や介護施設への手続きが必要な「身上監護」、預貯金・不動産の管理などをおこなう「財産管理」がおもな柱。成年被後見人を援助する第三者後見人は、司法書士が務めるケースがダントツで多くなっている。

司法書士と弁護士の棲み分けは?

司法書士の成長業務として見逃せないのが企業法務。企業法務の業務内容は多岐にわたり、弁護士が活動の主役として君臨しているが、司法書士が参入できる分野は広がっており、企業法務に関わろうとする司法書士は増えている。
企業法務は臨床法務と戦略法務に分けることができる。従来からあった商業登記は頭打ちになりつつも、皮肉なことに企業解散にともなう清算業務は盛んだ。現在でも商業登記が主流であるが、企業活動全般に司法書士の職域は広がっている。企業買収・合併では、株式移転・株式交換などさまざまな方法があり、司法書士が公認会計士らとともに手続きの合法性を確認する。

行政書士も職域拡大?

司法書士は、契約締結から計画書の作成、取締役会及び株主総会の召集・運営まで円滑に進める役割も担う。株式公開するときは株主名簿管理人として司法書士が名を連ねるだけでも信用力はアップする。企業コンプライアンスが叫ばれ、法律のみならずモラルを含めてその番人が必要になってくるのだ。上場企業では顧問弁護士が指導的役割を負っているが、中小企業・零細企業が法律家の手を借りることはほとんどない。そこで注目されているのが"顧問司法書士"の存在だ。中小企業・零細企業には、弁護士は敷居が高く相談しづらい側面がある。その一方、司法書士は身近なイメージがあり接触しやすいとの声もよく聞く。

140万円を超えない簡易裁判所訴訟代理関係業務も、司法書士の企業法務の進出に一役買っている。弁護士に比べて、職域の範囲は制限があるにせよ、中小企業・零細企業の抱える法的な問題に司法書士が活躍できる場面は多くある。商業登記で養ってきた企業との関係を発展させ、企業法務を見渡せば司法書士の可能性はさらに広がる。司法書士の営業力で新規分野の開拓に期待したい。税理士・行政書士・社会保険労務士などの職域拡大が囁かれる中、司法書士もウカウカしていられない。司法書士の知識・経験をもってすれば、やり方次第では他の士業よりも有利な立場に立てるかもしれないのだ。企業法務にはその可能性が大いにありそうだ。

【関連ページ】
・弁護士と司法書士の違いとは?

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