【コラム】個人情報が企業法務の屋台骨を揺るがす!?

【コラム】個人情報が企業法務の屋台骨を揺るがす!?

2014/11/10

【コラム】個人情報が企業法務の屋台骨を揺るがす!?

企業の情報管理よりも酷い役所の管理体制って何?

個人情報の取り扱いを巡って事件が頻発している。静岡県警の巡査部長(36)が、県警が管理していた個人情報を暴力団関係者に漏らして、地方公務員法違反の疑いで逮捕された事件があった。警察官が暴力団に個人情報を漏らすとは言語道断だが、これは民間企業でも起こる可能性があり、企業法務に鑑みても重要な問題と言えそうだ。この事件では、警察の情報管理システムが悪用され、特定の人物の情報が盗まれた。確信犯的な行為のため、極めて悪質と言えるだろう。警察官にしろ、一般行政職の公務員にしろ、業務に関係する個人情報の漏洩は重い罪に問われる。

情報屋が個人情報を狙う!

国家公務員なら「行政機関個人情報保護法」、地方公務員では個人情報保護条例により、公務員の個人情報の取扱いについて規定が設けられている。公務員が情報漏洩の見返りに金銭を受け取れば、贈収賄として立件されるだろう。公務員の漏洩事件は後を絶たず、背後に個人情報ビジネスの存在が見え隠れする。公務員が扱う情報は、氏名・住所に限らず、既婚・離婚歴、課税情報、病歴など、一般市民の深部にあたる価値の高いものばかりだ。"情報屋"とされる人物が知らぬ間に悪魔の手を差し伸べる。公務員の扱う機密性の高い情報とともに、民間企業に蓄積された個人情報も情報屋のターゲットになっている。

巨額損出が企業法務を直撃!

ただ、民間企業における情報流出には不可抗力なものもある。ネットの不正アクセスにより、個人情報が盗み取られたり、名簿やメモリーが社員の不注意で紛失したりすることがたびたび起きている。とはいえ、不正目的で個人情報が悪用される事例も少なくない。三菱UFJ証券の顧客情報が流出した事件(2009年)では、システム部の部長代理が約150万人分の個人情報を売却目的で引き出した。そのうち5万件あまりが業者に転売されている。同社によると、逸失利益などにより、70億円を超える損害が発生したという。部長代理は、窃盗及び不正アクセス禁止法違反で逮捕された。


一般企業を対象にした個人情報保護法は2005年に施行。5,000件以上の個人情報データを取り扱う事業者に対して、情報管理の徹底を求めているが、個人情報の流出事件が尽きることはない。金融、保険会社などがもつ情報は付加価値が高いとされる。情報屋は臭いをかぎ分け、高額情報にすり寄るから注意が必要だ。一旦、流出事件が起きると、その情報は闇から闇にわたり歯止めが利かなくなる。情報を流出させた企業の信用は地に落ち、巨額な損出を被り、企業評価は下がってしまう。情報流出を発生させないための社員教育、流出した時の企業法務の構築など、対策が急がれる。個人情報は会社の屋台骨を揺るがしかねない財産とも言えそうだ。

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