【コラム】助成金を利用するための企業法務とは?

【コラム】助成金を利用するための企業法務とは?

2014/11/13

【コラム】助成金を利用するための企業法務とは?

企業の助成金不正受給が絶えない?

企業が活用できる助成金・補助金には様々なものが用意されている。とりわけ経営体力の弱い中小企業にとって、その恩恵にあずかることは少なくないだろう。助成金の使い道は企業法務に従い、倫理的に正しい取り扱いが必要になるのは言うまでもない。とはいえ、世の中には懲りない輩はいるもので、助成金をめぐる事件がしばしば起きている。つい最近も福岡県直方市にある建設会社が、雇用調整助成金2700万円あまりを不正受給し、福岡労働局から返還命令が出される事件が明らかになっている。休業している社員がいないのにも関わらず、偽装の出勤簿をつくり、助成金を受給していたという。

雇調金は中小企業の最後の砦!?

これを受けて問題の建設会社は、雇調金の支給が取り消された。もともと雇用調整助成金は、景気動向により、事業活動の縮小、従業員の休業、教育訓練または出向を実施することで、雇用の維持がはかられた場合に助成金が支給される仕組みになっている。遡ること1975年、労働者の失業防止を目的に雇用調整給付金として創設されたのが事の始まり。一時話題となった中小企業緊急雇用安定助成金は、雇調金に統合され、小規模事業者には欠かせない助成金として定着している。日本は助成金、補助金"大国"といっても差し支えがない。その原資は当然のことながら納税者から徴収された税金だ。

助成金は本当に失業者対策になるか?

助成金の支給に効果があれば納税者も納得するだろうが、私腹を肥やすために不正が行われたのであれば堪ったものではない。助成金・補助金については、一部政治家から金のバラマキと批判され、制度の見直しが訴えられている。雇用調整助成金の申請者数は、2009年には238万件を記録した。少し見方を変えれば"隠れ失業者"が200万人以上いることになる。みずほ総研は、雇調金の効果で45万人の失業者が抑制できたと分析し、もし助成金がなければ失業率は過去最悪の6%を突破していた可能性があると指摘している。みずほのレポートは、失業対策として十分な効果が期待できたと評価しているのであろう。


一方、経済評論家の池田信夫氏は、『雇用調整助成金は「人的不良資産」を増やす 』との見解を述べている。一時的な対策として雇調金の意義を評価するものの、「支給期間は3年間で300日、これは長すぎ」「雇用調整助成金は1年以内で打ち切り、職業訓練バウチャーとして個人に支給する制度に転換すべき」(アゴラより)、と問題提起している。確かに失業者の能力開発に投資すれば、目に見える形で制度の評価が図られる。また、不正受給という行為も発生しない。そもそも助成金、補助金は企業のためというより、最終的に労働者、人材を守るために支給されるべきものである。バラマキ批判が絶えない助成金制度であるが、財政難であるからこそ効果的な使い道を望むのは言うまでもない。

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