【コラム】目指せ脱東京? 上場企業の本社移転が相次ぐ

【コラム】目指せ脱東京? 上場企業の本社移転が相次ぐ

2015/06/10

【コラム】目指せ脱東京? 上場企業の本社移転が相次ぐ

上場企業は東京がお好き!?

本社とは企業にとって中枢機関であり、頭脳であることは言うまでもない。上場企業を見渡すと約半数が東京に本社を置き、情報・通信分野に限ればその割合は75%あまりにのぼる。首都圏への一極集中が続き、現在でも名のある大企業は東京に本社を構える。東京に本社が集中するにはそれなりの理由がある。中央官庁が集中し必然的に情報が集まる。そして人や企業が増えていく。

この循環により強固な経済地盤が整う。東京は世界一の企業集積地と言われる。丸の内や大手町を歩けば誰もが知る大企業の本社がズラリと並ぶ。東京に本社が集中することは決して悪いことではないが、ひとたび災害に襲われるとそのダメージは計り知れない。ここ5年間で、東京23区に本社を置く上場企業のうち約3分の1が本社の移転を実施した。(※みずほ信託銀行調べ)

大震災の影響で本社移転が進む?

ただ、その内訳をみると60%を超える企業が同じく23区内への移転だ。その他も首都圏への移転が目立つ。東京を中心とした首都圏から抜け出せない実態がみて取れる。4年前に発生した東日本大震災では東京も大きな揺れに見舞われた。震源地から離れていたものの、一部建物が損壊する被害がみられ、サラリーマンらの帰宅にも重大な支障が生じた。

震災からしばらく時間が経過しても流通網が寸断され、紙製品が小売店から消える現象が起きたのは記憶に新しい。いみじくも東京が災害に弱い街であることを再認識することになる。大震災を機に本社機能を地方に移転する企業があらわれた。健康製品の通販最大手・ケンコーコムはその一つだ。当初は本社機能を一部福岡市に移転していたが、現在では営業部門などを除いて完全移転を完了している。

政府も地方移転か!?

災害によるリスク軽減を図る目的で本社を地方に移転する企業があれば、政府の後押しにより移転を実施する企業もある。政府が進める"地方創生"の一環で本社機能を地方に移すことにより、法人税などの税制が優遇される措置が始まった。東京23区から本社を移転すれば、移転費用の7%を法人税から天引きする。(移転先が大阪、名古屋の中心市街地などでは対象外)

これを受けて窓やサッシ製造大手のYKKは、工場のある富山県黒部市に本社機能を一部移転した。もともと工場拠点があったためスムーズに本社移転が進んだものとみられる。トヨタ自動車が愛知県豊田市に本社を構えていることは周知の事実である。営業など一部の主力部門を東京に残し、その他の本社機能が地方にあってもなんら支障がない。

10年以上前、国会などを含む首都機能移転の話が盛り上がった。しかしいつの間にか議論さえされなくなる。そして再び今度は政府機関の移転論が持ち上がっている。行政機関の地方移転が実現すれば、企業の脱東京に拍車をかける可能性がある。経済的な国土均衡のための地方活性化も大切だが、災害に備えるためにも大企業が率先して東京から本社を移転することが必要という声は根強くある。

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