【コラム】考えておきたい、改正案審議中の労働基準法について

【コラム】考えておきたい、改正案審議中の労働基準法について

2016/03/15

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衆議院で労働基準法の改正案を審議し、国会で決議されるのを待っている段階だということをご存知だろうか? 改正は5つの項目にまで及び、これが通れば企業法務の観点からもさまざまな対応に迫られることが予想されるだろう。
今回は労働基準法の改正案を確認しつつ、そのポイントを整理していきたいと思う。

労働基準法の改正案とは?

衆議院で審議された労働基準法の改正の内容は、以下のようになる。

(1)年次有給休暇の取得促進
年に10日以上の年次有給休暇の取得を定めている労働者については、そのうちの5日は会社側が時季を定めて付与する義務が課せられる。この事項については管理職や中小企業も対象に含まれており、未消化の社員が多い企業に対しては罰則規定も設けられている。

(2)フレックスタイム制の見直し
フレックスタイム制における清算期間の上限が1カ月〜3カ月に引き上げられる。それに伴い、フレックスタイム制が適用されている労働者であり、なおかつ労働時間が週平均で50時間を超える者に対しては、割増賃金を当該月ごとに支払う義務が課せられる。

(3)特定高度専門業務、成果型労働制の創設
金融商品の開発や市場分析、研究開発などの高度な専門的知識を要する業務に就いており、なおかつ年収が1075万円を超えている労働者が対象。該当の労働者に対しては労働時間、休日、割増料金等の規定の適用を除外することが可能となる。

(4)企業単位での労使の自主的な取り組みの促進
労働時間などの設定、改善に関する労使の取り組みを促進するため、企業全体を通じて設置する労働時間等設定改善企業委員会の決議をもって、年次有給休暇の計画的付与等に関する労使協定に代えることができることとする。

(5)健康確保を目的とする時間外労働に対する指導強化
「労働者の健康が確保されるよう、特に配慮しなければならない」という旨を就業規則に規定する等、労働者の健康確保のための行政の指導が強化される。

法改正した場合のポイントは?

法改正した場合、特に注目してほしいポイントは「年次有給休暇の取得促進」である。このような改正が検討されている背景としては、日本の企業では有給休暇が消化されにくいという実情が伝統的に存在していることがあげられる。管理職や中小企業が適用の範囲に含まれるのも、かねてより有給休暇の消化率が悪い点を考慮してのことだろう。

この法案が通れば、有給休暇の取得やフレックスタイム制における労働時間の管理に対して義務が課せられる。さらに、その対象も広い範囲に及ぶため、企業によっては大幅な労働時間管理の見直しが必要とされると考えられる。罰則の規定が設けられていることを考慮しても、法改正されることを見越して、対策を改めて確認する意義は大きいのではないかと思う。

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