【コラム】迫る過払い金返還期限。弁護士に求められる対策とは?

【コラム】迫る過払い金返還期限。弁護士に求められる対策とは?

2016/05/23

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テレビやラジオのCMなどで頻繁に聞かれる「過払い金返還請求」という言葉。無関係だと思っていた人でも思いもよらない額の過払い金が返ってきたという例も多くあるようです。その最終的な返還期限が目前に迫っているということで、今後ますます問い合わせが多くなることでしょう。
今回はそんな過払い金に関する情報をお伝えします。

過払い金請求のために必要な取り組みは?

過払い金の返還とは、2006年に貸金業法が改正されたことで、払い過ぎた利息が返ってくることをいいます。過払い金の返還には完済してから10年という時効が定められ、これを過ぎると権利が消滅してしまいます。その期限が近づいているのです。
ただし完済後に同じ業者から再び借り入れをした場合や、借り入れによって返済を行う「借り換え」を行っている場合には、10年を過ぎても過払い金の返還を請求できる可能性があります。

個人で過払い金の請求を行うには、以下の手続きが必要となります。
・取引の履歴を、貸金業者から取り寄せる
・借入金にかかる利息を、利息制限法が定めた金利で計算し直す
・貸金業者に過払い金の返還請求を行う
・貸金業者へ連絡し、和解交渉する
・和解とならなかった場合、貸金業者を提訴する
・和解すれば過払い金が返還される
このように個人での過払い金請求は、貸金業者との直接交渉が必要となります。さらに先方との和解交渉がまとまらない場合には裁判を行う必要があります。

弁護士以外に、司法書士事務所に相談する方法もあります。
司法書士の場合、司法書士法第三条一項六号によって認められている代理権が簡易裁判所による手続きに限られており、さらに同法第三条一項七号によって金額が140万円以内に限られています。そのため140万円を超える高額の請求になると、個人で手続きを行わなければいけません。

対して弁護士は、請求金額に関係なく手続きを行えます。上記のような手続きの面倒さから、全面的に専門家の力を借りたいと考える人は多く、今後も問い合わせが増えることでしょう。

過払い金請求の注意点とは

あきらめていたお金が返ってくるかもしれない、メリットばかりのような制度ですが、まったくデメリットがないわけではありません。また、注意すべき点も多くあります。

依頼者には、過払い金の返還までの期間について説明することが必要です。返還金は請求先、取引内容によって変わってきます。貸金業者との電話交渉で和解した場合は、返還額は少なくなりますが3〜6カ月で終わります。しかし金額を重視する場合は裁判をすることになるので6カ月以上を要することもあります。

完済済みの過払い金の返還であればブラックリストに登録されることはありませんが、まだ返済が終わっていない場合は債務整理扱いとなり、ブラックリストに登録されてしまう可能性があります。
またデメリットとして、過払い金の返還を行った貸金業者からは二度とお金を借りることができないということも考慮すべき点です。

アットローン、DCキャッシュワン、モビット、オリックス、クレジットといった消費者金融や信販会社は当初から利息制限法の範囲内での利息で貸付を行っていたため、過払い金が返還される可能性は低いといえます。同様の理由で、銀行カードローン、労金、信用金庫、JAなどでも過払い金の返還は低いでしょう。

依頼者が多くいる一方、悪徳弁護士も話題になっています。過払い金を着服する、貸金業者に借金が残っているのに過払い金のみを請求するなどの手口があるようです。
依頼者とトラブルにならないためにもメールや電話だけの対応で済ませずきちんと面談し、貸金業者から取り寄せた取引履歴や利息制限法が定めた金利で計算し直したものを確認してもらうようにしましょう。

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