【コラム】有給休暇は取れていますか?

【コラム】有給休暇は取れていますか?

2017/01/05

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厚生労働省は平成26年度から、年次有給休暇を取得しやすい環境整備を促進するため、次年度の年次有給休暇の計画的付与について労使で話し合いを始める前の10 月を「年次有給休暇取得促進期間」としました。
ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて年次有給休暇の取得を促進するために、全国の労使団体などに対して周知の依頼やポスターの掲示など、集中的にさまざまな広報活動を行っています。そこで今回は、年次有給休暇の取得率の向上について、考えてみましょう。 

年次有給休暇の現状

現在、仕事と生活の調和推進官民トップ会議において策定された「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」と「仕事と生活の調和推進のための行動指針」には、2020 年までの目標値として、年次有給休暇の取得率を70%とすることが掲げられています。しかし、平成27年「就労条件総合調査」結果の概況によれば47.6%にとどまっており、ここ数年の数値を通覧してもおおむね50%を下回るという低い水準で推移している現状にあります。

目標値を達成するには、そもそも年次有給休暇の意義をどのように理解するべきか、という点を考える必要があります。
昨年10月に掲げられた年次有給休暇取得促進期間のスローガンは、「プラスワン休暇」。土・日曜、祝日に有給休暇をプラスして、3日(2日)+1日以上の休暇を取ろうといったものです。
有給休暇は、「労働力の維持培養を図る」「労働からの解放・余暇の充実」という2つの考え方が挙げられます。しかし、多くの労働者が長期の休暇期間中は旅行に行ってリフレッシュしていることを考慮すると、年次有給休暇の趣旨に合致するものであるというべきでしょう。

日本の労働法制における適正化重視という潮流

企業においては、経営の効率化も重要ではありますが、低成長期にある現在においては、取引先や顧客の信頼を獲得するという機運が高まりつつあります。そして、企業不正の予防と鎮圧に関する弁護士業務が必要とされているのです。具体的には、金融庁や消費者庁が新設され、行政による企業監視が重視されている中で、監督行政に対応するべく、弁護士によるリーガルチェック、第三者委員会などの業務が増大する傾向にあります。そして、これにより企業経営の適正化が図られれば、国民にとっても利益になるものであるといえます。

このことは、労働の分野にも当てはまるといえます。労働基準法の年次有給休暇条項の改正案として、「使用者は、年次有給休暇の日数が十日以上の労働者に対し、年次有給休暇のうち五日については、年次有給休暇の付与後、一年以内の期間に時季を定めることにより与えなければならないものとすること。」というものがあります。
年休消化が義務化される改正が検討されていることは、労働の適正化を図り、労働者への配慮を拡充させる方向へと企業を誘導することを期待するものであるといえます。

また、パソコンやインターネットの普及により、大企業と業務展開力が変わらなくなった小規模閉鎖会社においても、在宅ワーク、裁量労働制といった効率化のみならず、適正化の要請にも応える必要に迫られることが考えられます。
現在、厚労省が非正規雇用から正規雇用への転換を実現させた企業に対し、一定の条件の下に助成金を付与することも、こうした動向に沿うものであるといえるでしょう。

平成27年12月、大手広告代理店の新入女性社員が長時間労働の過労が原因で自ら命を絶ち、それが労災であると昨年10月に認定されました。このような痛ましい事態を防ぐためにも、年次有給休暇取得率向上に向けて対策を図ることは、喫緊の課題となることが予想されます。
ワーク・ライフ・バランスの実現のために、弁護士としての対応も年次有給休暇の取得率を向上する方向で考慮されるものと思われます。

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