弁護士資格所有者のみの特権とは?

弁護士資格所有者のみの特権とは?

2018/03/30

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日本最大国家資格のひとつにも挙げられる弁護士。実は、弁護士にしか許されない特権もいくつかあります。特権といっても、自己保身の目的で使われる内向きのものではありません。ただ、その特権があるおかげで、弁護士になって他人に必要とされる喜びも感じられるはずです。

代理人としての交渉

人と人が法律的に対立している民事的なトラブルにおいて、その解決は、基本的に本人同士で行わなければなりません。これを「私的自治の原則」といいます。
しかし、自分の言い分には正当な理由があるはずなのに、法律的な知識や交渉のスキルで相手に及ばず、泣き寝入りをしなければならない場面があるかもしれません。たとえ、その意見に筋が通っていても、相手の社会的影響力の大きさ、あるいは単に声のボリュームや威圧感などで無理矢理に押し切られるリスクがあります。それでは、社会的な正義は貫けません。

そこで、弁護士が依頼を受けて、代理人として交渉する場面もあります。この代理交渉を、報酬を得て無制限に行えるのは弁護士だけです。
司法書士の一部には簡易裁判所代理権があり、請求額が140万円までの案件ならば、代理交渉を行えますが、140万円を超えると代理人になれないという制約があります。また、離婚や相続、成年後見など家庭裁判所の管轄にある案件については、司法書士の簡裁代理権は使えません。つまり、離婚や相続といった案件の代理は、弁護士の独占業務となります。
たとえ、司法書士の代理で簡易裁判所の裁判が終わったとしても、その判決に不服があるときは、地方裁判所・高等裁判所へ、場合によって最高裁判所へも上訴しなければならないでしょう。この場合の裁判代理権を持つのも弁護士のみです。

行政書士はそもそも、職業として他人の代理人になることは許されません。

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他人の戸籍謄本や住民票の閲覧

一般人が、他人の戸籍謄本や住民票を取れる場面は、非常に限られています。戸籍謄本は、本人の直系血族(親子や祖父母、孫など)であれば取得できますし、自分の権利を行使したり、義務を果たしたりする必要がある場面に応じても取得できます。たとえば、お金を貸していた相手が亡くなったので、その相続人が誰でどこに住んでいるのか調べる目的であれば、他人の戸籍謄本などを取得できます。

しかし、弁護士であれば、それ以外の場面でも紛争解決業務を受任し、業務遂行に必要があるのなら、その独自判断で他人の戸籍謄本や住民票をチェックすることが許されています。

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弁護士会照会による個人情報の取得

弁護士法23条の2 第1項は、「弁護士は、受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることを申し出ることができる。申出があった場合において、当該弁護士会は、その申出が適当でないと認めるときは、これを拒絶することができる」とあります。
つまり、弁護士は弁護士会を通して、普通であれば知りえない情報を取得する権限を持っているのです。そのほとんどは個人情報であり、自治体や企業などは個人情報保護法によって、外へ出すことができません。ただし、弁護士会照会のような法令に基づくアプローチに応えるのであれば、例外的に個人情報を教えなければなりません。

弁護士の資格があるだけで、たとえば、銀行に照会して、ある人物の預金残高を知ったり、ある人の医療記録を病院から取得したり、メールアドレスから電話番号を把握したりするなど、通常ではありえない情報を、弁護士会経由でもらうことができるのです。

ただし、日本国憲法21条2項に定められた「通信の秘密」の関連で、郵便物や通話の内容などを日本郵便やNTTなどに照会することには一定の限界があります。

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刑事弁護

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民事事件の代理人は、弁護士以外でも務められる場合が一部にありますが、刑事被告人の弁護人を務めることができるのは、弁護士資格者のみです。

被告人から直接の依頼を受けて契約を結ぶ私選弁護もあります。一方で、弁護士の知人がいない被告人には、弁護士会を経由して依頼を受け、当番弁護士として駆けつけたりします。資力が不足したりしている被告人には、公費が投入される国選弁護人として就くことがあります。
また、刑事弁護人には「接見交通権」という重要な権限があります。身柄を拘束されている被疑者や被告人に、弁護人が会いに行って話をしたり、必要な物品の受け渡しなどを行ったりする権限のことです。
被疑者や被告人が、警察官や検察官から一方的に責め立てられることを防ぎ、独立した当事者として対峙するため、弁護人が必要なサポートを行います。しかも、接見中には警察官や警察官から聞き耳を立てられず、秘密裏に打ち合わせをできる特権もあります。これを「秘密交通権」といいます。

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まとめ

日本で最難関の資格試験を突破した、知的能力の高い弁護士だからこそ、独占的な業務が許されている範囲も拡張されています。もっとも、こうした強力な権限を濫用してはなりません。あくまでも、社会的に追い詰められた立場の人を助ける武器として使われなければならないと考えています。

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<参考>
大阪弁護士会-くらべて納得!弁護士にしかできないこと

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