これだけは気を付けたい!「仕事が遅い...」と思われない弁護士になるためのポイント
これだけは気を付けたい!「仕事が遅い...」と思われない弁護士になるためのポイント
エリートと言われる弁護士の中には、仕事が遅い弁護士もいます。「自分の仕事は替えが効かないから仕方ない」「暇だと思われて、価値を下げたくない」など、さまざまな思惑があるでしょうが、仕事の遅れは社会的信用の失墜に直結します。仕事を遅らせないよう、どのような心がけや工夫が必要なのでしょうか。
スケジュール管理の大切さ
同じクオリティの仕事であれば、納期にしっかりと間に合わせるほうが、仕事としての価値や評価がはるかに高くなります。できれば納期に先立ち、時期的な余裕を持って完成していれば、言うことはありません。なぜなら、納期までに余裕があれば、それまでの間に完成度を高めることができるからです。ひとまず最低限の枠組みさえできれば、当事者や仕事のパートナーらで話し合って、必要に応じて加除修正を行い、より成果を目指せる内容へとブラッシュアップさせることが可能となるのです。結果として、仕事全体のクオリティを向上させることに繋がります。
パートやアルバイトなら、労働時間に比例した形で給与計算されますので、長く働けば働くほど稼ぐことができるでしょう。しかし、弁護士のように事業主として、あるいは社内でのプロフェッショナルとして働くのであれば、仕事を仕上げる時間あたりの密度を濃くして、有限な時間を最大限に効率よく使う術を身につける必要があります。
また、法律事務所で働く弁護士は、事務作業だけでなく、突発的な依頼が舞い込むことが当たり前かもしれません。その為、スケジュール管理は入念に行いましょう。
納期から逆算する
弁護士の書き仕事は、裁判や調停、交渉などの日程に合わせ、納期を設定して行う必要があります。納期はまだ先だと油断して、仕事にまったく着手しないで放置していると、あっという間に納期はやってきます。そこで、納期までスケジュール的に余裕があっても、少しずつ進めておくことが、結果的に納期に間に合わせる重要な対策となります。
車の動き出し始めに最も大きなエネルギーが必要なように、仕事を立ち上げるためにも、最初に心理的なエネルギーが必要です。まったく手を付けずに納期直前まで放っておくと、立ち上がりが大変となり、結果として間に合わない事態になりかねません。
また、仕事を一旦中断するときは、なるべく「キリのよくない段階」で止めておくことが重要です。一見キリの悪い状態で仕事を終えるのは、仕事が遅い人の特徴と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、仕事をキリのいいところで止めていると、再開するときに心理的に立ち上がりが遅くなるおそれがあります。キリがよくないところで止めている仕事を放置していると、別のことをしているときでも、心の片隅で気になっているものです。
日頃から少しでも進めておき、弁護士として依頼者や関係者から進捗状況をいつ尋ねられても答えられるような態勢を整えておくと、信頼関係を維持できます。
やるべき仕事(タスク)を、1時間単位に区切る
書類などの成果物制作の効率を上げるには、スケジュールをこまめに区切ることがコツです。人間の集中力が持続する限界は、平均して約1時間だと言われています。また、デスクワークが続いて座りっぱなしの姿勢になるのも、身体に良くありません。
50分~55分ほど連続で書き仕事をしたなら、席を立ち上がって身体を動かすなどして、5~10分の小休憩を取ることが、仕事の効率アップのために重要となります。
長時間集中しようとすれば、かえって効率が悪くなり、仕事の処理が遅くなってしまう可能性が高いです。意識して定期的に休息を取るようにしたほうが、遠回りのように見えて、結果的に良い成果に繋がることが多いと言えます。
それと関連して、デスクワークのスケジュールも1時間単位で区切ったり、仕事時間を1時間単位で管理するタイマーを活用したりすることで、緊張感に欠けた漫然とした仕事を防ぎ、納期よりも前倒しで完遂する仕事を増やすことができます。
不明点を後回しにしない
書き仕事に集中していると、電話やメールなどで関係者と連絡を取るコミュニケーションや、その他の事務的な業務が後回しになりがちです。
執筆に没頭すると、報告・連絡・相談が遅くなってしまうのは確かですが、関係者とのコミュニケーションを密に取り、弁護士として依頼者や同僚との信頼関係をメンテナンスすることも業務のうちだという事実を忘れてはなりません。
メールは特に、いつでも読めていつでも返信できるからこそ、忙しいときは返信すべきものを溜め込んでしまいがちです。返信の内容をしばらく考える必要がある場合はなおさらです。
しかし、メールの放置は返信忘れが生じてしまい、信用を失うリスクがあります。文面をチェックしたそのタイミングでできるだけ遅くならないうちに返信するよう心がけましょう。
依頼者はその弁護士を信用して案件を託すので、そのような小さなミスが命取りとなる可能性もあることを肝に銘じておきましょう。
まとめ
忙しいときには、仕事の進捗が予定よりも少しずつ遅れてしまいがちですが、仕事仲間やクライアントが、その事情を理解してくれる人ばかりとは限りません。どんなに忙しくてもパニックに陥らず、常に納期や優先順位を意識して仕事に向き合うことが重要です。PCソフトやスマホアプリなど、スケジュール管理に便利なツールの力を借りるのも有効です。
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