渉外弁護士とは?渉外弁護士の年収やキャリアは、他の弁護士よりも良いのか?

渉外弁護士とは?渉外弁護士の年収やキャリアは、他の弁護士よりも良いのか?

2019/04/02

2019032707.jpg

5大法律事務所などで国際関係の案件を扱う渉外弁護士は、弁護士になるなら目指すべき目標の1つだといえるでしょう。
渉外弁護士になるためには、英語力を始めとするさまざまな素養が要求されます。渉外弁護士の年収やキャリアは、他の弁護士と比較してよいのでしょうか?

そもそも渉外弁護士とは?

渉外弁護士とは、外国とのビジネス法務に関する案件を基本として扱う弁護士です。M&Aやライセンス契約、販売契約、供給契約などの案件を扱います。

渉外弁護士の取り扱う案件には、「アウトバウンド業務」と「インバウンド業務」があるとされます。
アウトバウンド業務とは、日本企業が海外で事業を展開する際に必要とされる法務のことで、主に現地の国の法律が関係します。

それに対してインバウンド業務とは、外国企業が日本で事業展開する際に必要とされる法務です。主に日本の法律が関係してくることとなります。

渉外事務所の弁護士数によるランキングは、2018年では、
1. 西村あさひ法律事務所(弁護士数:545人)
2. アンダーソン・毛利・友常法律事務所(弁護士数:435人)
3. 長島・大野・常松法律事務所(弁護士数:417人)
4. 森・濱田松本法律事務所(弁護士数:403人)
5. TMI総合法律事務所(弁護士数:393人)
となっており、いずれも東京にあります。

ただし、これらの法律事務所も、渉外の案件ばかりを扱っているわけではありません。
1994年に外弁法が改正されたことにより、日本に進出していた欧米の法律事務所にシェアを奪われることとなり、日本国内の案件も多く取り扱っています。

渉外弁護士になるためには?

渉外弁護士になるためには、何が必要とされるのかを見ていきましょう。

<英語力>
渉外弁護士が扱う国際案件の場合には、契約書などはほぼまちがいなく英語で書かれます。したがって、渉外弁護士として業務を行ううえで英語力は必要不可欠であるといえます。

渉外弁護士に必要とされる英語のレベルは、英語の契約書の条文や説明文を、読んで理解できることはもちろんのこととして、自分でも書けること、さらに契約交渉が英語でできることだといわれます。

ただし、渉外事務所に採用される際には、英語力が必ずしも問われるとは限りません。
英語力は後からでも身に付けることができるため、英語以外の素養を重視する事務所もあります。
渉外事務所のなかには、入所してから留学を援助してくれるところもあります。

<サマー・クラークへの参加が重要>
渉外法律事務所へ採用されるためには、各法律事務所が法科大学院生に向けて実施する就業体験である「サマー・クラーク」への参加が重要であるとされます。
サマー・クラークは、法科大学院修了年度の7月~9月頃に行われるのが一般的です。
サマー・クラークに参加する際には、1万円程度の日当が支給されるほか、遠方の学生に対して交通費と宿泊費が支給されることもあります。

サマー・クラークで優秀だと認められれば、翌年の司法試験が終了してから、個別訪問(面接)に来るように事務所から連絡があります。
1~3回の面接を経て、7月頃に内定が出されます。

ただし、サマー・クラークに参加していなくても渉外法律事務所の採用選考に応募することはでき、それによって内定が出るケースもあります。
また、サマー・クラークに参加していても、必ずしも個別訪問に呼ばれるわけではありません。

<司法試験の成績は?>
渉外法律事務所の採用決定は、9月に行われる司法試験の合格発表より前に行われます。
したがって、渉外法律事務所の採用の合否は、司法試験の成績とは関係がありません。
ただし、司法試験に不合格だった場合には、渉外法律事務所の採用も取り消しとなります。
また、司法試験の合格発表後に2桁合格者を対象として追加募集が行われることもあります。

渉外弁護士の年収は?他の弁護士よりも良いのか

渉外弁護士の年収は、初任給で1,000万円を超えることが一般的です。
アソシエイトでも3,000万円を超えることがあり、大手事務所のパートナーなら1億円を超えるといわれます。

平成29年度の賃金構造基本統計調査によれば、渉外弁護士の平均年収は1,029万円ですから、他の弁護士と比較して「かなり良い」ということができるでしょう。

渉外弁護士のキャリアプランとは

渉外弁護士のキャリアプランは、アソシエイトからパートナーになることが「王道の出世コース」であるとされます。
ただし、近年では、パートナーになることは以前に比べると格段に難しくなっているといわれます。

他の渉外事務所へ移籍することも、キャリアプランの1つとして考えられます。
しかし、移籍したとしてもその先は、「パートナーになるかどうか」が焦点になってきます。

その他の渉外弁護士のキャリアプランは、社内弁護士(インハウス)になることが考えられます。
渉外弁護士から社内弁護士への転身は、収入面では不利になることが一般的です。
しかし、社内弁護士の場合には、企業の海外進出案件に最初から最後まで関わることができるため、渉外弁護士にはない魅力があるともいえるでしょう。

渉外弁護士のキャリアパスとして、一般民事の弁護士になることも可能です。
ただし、その場合には、渉外弁護士と一般民事の弁護士とでは業務の内容が大幅に異なるために、渉外弁護士としてのキャリアを生かすことは困難でしょう。

まとめ

2019032708.jpg

5大法律事務所は、2018年でも20人~40人程度の人員を増やしています。
弁護士の人数が増えたため、収入面では以前と比べてやや見劣りするともいわれていますが、それでも依然高水準であるのは間違いがありません。
サマー・クラークへ参加して、渉外弁護士への道にチャレンジしてみましょう。

会員登録はこちら!

<参考>
駿河台大学「渉外弁護士の仕事」
厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査 結果の概況」

【この記事を読んだ方におすすめのサービス】
◆≪リーガル領域の転職はプロにおまかせ!≫無料転職サポートサービスとは?
◆≪まずは気軽に話を聞いてみたい、そんな方へ≫無料転職相談会・無料転職セミナーはこちら
◆≪期間限定プレゼント有≫転職やリーガル業界のお役立ちトピックスをキャリアアドバイザーが毎週ご紹介!メルマガ登録はこちら

会員登録がまだの方

転職者と求人側の現状や希望をコンサルタントが常に分析。
適職とのマッチングを第一に考え、
マンツーマンで質の高い求人情報をご提供します。

求人をお探しの方

法務・弁護士・弁理士等、法律領域トップクラスの転職サポート実績。企業法務や法律事務所、特許事務所の求人情報が豊富に掲載されています。

登録はお済みですか?

転職者と求人側の現状や希望をコンサルタントが常に分析。適職とのマッチングを第一に考え、マンツーマンで質の高い求人情報をご提供します。