理系弁護士の就職状況とは? 就職後の年収からキャリアまで

理系弁護士の就職状況とは? 就職後の年収からキャリアまで

2019/04/03

理系弁護士の就職状況とは? 就職後の年収からキャリアまで

理系大学の在学生や卒業生で、弁護士として就職しようと考える人もいるでしょう。
理系大学の出身者も、もちろん弁護士になることができます。
理系弁護士の就職状況や需要、年収はどのくらいなのでしょうか? また、理系弁護士のキャリアプランにはどのようなものがあるのでしょう?

そもそも理系から弁護士になれるのか

理系の大学を卒業した人が弁護士になることは、もちろんできます。

弁護士になるためには、司法試験に合格しなければなりません。司法試験の受験資格を得るためには、
・法科大学院課程を修了する
・司法試験予備試験に合格する
のいずれかが必要です。

<法科大学院課程を修了する>
4年制の大学を卒業していれば法科大学院(ロースクール)の受験資格が得られます。
卒業した学部は問われませんので、理系の大学を卒業した人でも受験することができます。

法律知識の習得の度合いに応じ、2年間のカリキュラムとなる既修者コースと3年間のカリキュラムとなる未修者コースがありますが、理系の出身者でも試験に合格すれば既修者コースに進むことができます。

司法試験を受験するためには、この法科大学院に進むことが本筋だとはいえます。
ただし、法科大学院へ進むためには一定の時間と学費がかかることがデメリットだといえるでしょう。

<司法試験予備試験に合格する>
司法試験の受験資格は、司法試験予備試験に合格することにより得ることもできます。
司法試験予備試験は年齢や学歴による受験資格はありません。
したがって、理系の大学を卒業した人でも受験することができます。

司法試験予備試験は、法科大学院に進むための時間と学費を節約できることがメリットだといえます。
ただし、合格するための難易度が高いため、通信講座を受講するなどの勉強は必要となるでしょう。

理系弁護士の就職状況と需要とは

弁護士として就職する際、理系大学出身者に対する需要は確実に存在します。

理系出身の弁護士に対する需要が高い分野として、知的財産の分野が代表としてあり、その分野では文系の知識だけでは対処することができない法律問題が存在します。

実際に、知的財産系の弁護士事務所のなかには、「理系出身者」と明記して弁護士を募集しているところもあります。

また、理系出身者は一般に論理的な考え方をすることができます。
理系出身の高い論理的思考は、必ずしも理系の知識が必要とされない弁護士事務所にとっても魅力となります。

さらに、平成29年度の法科大学院受験者に占める理系出身者の割合は、2.4%です。
弁護士業界において理系出身者は希少価値があることも、理系弁護士として就職する大きなメリットであるといえます。

就職後の理系弁護士の年収は?文系弁護士と差はあるのか?

就職後の理系弁護士の年収はどのくらいになるのでしょうか?

平成29年の賃金構造基本統計調査によれば、平均年収のトップ10は次のようになっています。

順位 職種 年収
1 医師 1,233万円
2 航空機操縦士 1,192万円
3 大学教授 1,051万円
4 公認会計士、税理士 1,042万円
5 弁護士 1,029万円
6 大学准教授 862万円
7 記者 822万円
8 不動産鑑定士 778万円
9 歯科医師 757万円
10 大学講師 708万円

弁護士は、第5位となっており、平均年収は1,000万円を超えていますので、高収入だといえるでしょう。

理系弁護士が、文系弁護士と比較して差があるかどうかについては、公的な統計は存在しません。
ただし、上でも見た通り理系弁護士は希少価値が高く、知的財産などの分野で需要が確実に存在します。したがって、高収入を得られる可能性は高いといえるでしょう。

理系弁護士のキャリアプランとは

理系弁護士のキャリアプランは、理系弁護士が特に求められる分野として、上で見た知的財産関係、およびIT関係があります。
また、弁護士の一般的なキャリアプランは、法律事務所勤務、企業内弁護士として事業会社での勤務、および独立開業があります。

<理系弁護士が特に求められる分野>
理系弁護士が特に求められる分野は、知的財産関係およびIT関係です。

①知的財産関係
知的財産関係の弁護士は、国内外におけるさまざまな知的財産の紛争に関わります。紛争の具体例は、
・特許権・意匠権・著作権・不正競争防止法などの知的財産権の侵害訴訟や差し止め訴訟
・特許権・商標権などの無効審判や審決取消訴訟
などです。
取り扱う分野は、電子機器・光学機器・半導体・テレコミュニケーション・IT・医薬・バイオライフサイエンス・ヘルスケアなど多岐にわたります。

②IT関係
知的財産にまつわる紛争に関わる知財弁護士とは別に、IT関連に関わるIT弁護士も近年注目されるようになっています。IT弁護士の主な業務内容は次のようなものとなります。

・IT企業の企業法務
IT弁護士の業務の1つが、IT企業の企業法務です。高いITリテラシーが求められます。

・Web上での侮辱・名誉毀損などに対する法的対応
近年、Web上での侮辱や名誉毀損、プライバシー侵害、営業秘密の漏洩などの事件が多数起こるようになりました。
IT弁護士は、Webサイト管理者に対する削除要求や、インターネットプロバイダに対する発信者情報開示請求などを行います。

<弁護士の一般的なキャリアプラン>
弁護士の一般的なキャリアプランは、法律事務所への就職、企業内弁護士として事業会社への就職、および独立開業があげられます。

・法律事務所への就職
弁護士の代表的なキャリアプランとして、法律事務所に就職することがあげられます。
上で見た通り、知的財産関係を得意とする法律事務所は、理系弁護士を積極的に募集しています。

・企業内弁護士として事業会社への就職
企業内弁護士として事業会社へ勤務する弁護士も、近年大幅に増えています。企業内弁護士が行う大きな業務として、知的財産法務があります。

・独立開業
法律事務所に就職し、経験を積んだうえで独立開業をすることも代表的な弁護士のキャリアプランです。理系弁護士であれば、知的財産やITに関する業務を専門に取り扱う法律事務所を立ち上げることも可能でしょう。

まとめ

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理系弁護士は、知的財産やITに関わる分野で確実な需要がありながら、まだまだ少数で希少価値があるといえます。 年収についても高収入が期待できますので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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<参考>
法務省「平成31年司法試験予備試験に関するQ&A」
旺文社 教育情報センター「今月の視点 29年7月」
厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
日本弁護士連合会「「企業内弁護士キャリアパス調査」に関する調査結果」
MS-Japan「多様化する弁護士のキャリアパス」
森・濱田松本法律事務所「知的財産争訟」

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