法科大学院生が企業に就職するには、どうするべきか?

法科大学院生が企業に就職するには、どうするべきか?

2018/07/25

法曹養成課程であるはずの法科大学院に進学したにもかかわらず、民間企業への就職活動をする人が増えています。決して法曹になる道からドロップアウトしたわけでなく、積極的に民間企業を目指している人もいるのです。その就職活動が成功するかどうか、どこが運命の分かれ目になるのでしょうか。

この記事のまとめ

・法科大学院生が就職活動に成功するには、「数を打つこと」が大切

・素直さや柔軟性をアピールし、年齢的なイメージをカバーしよう

法務職だけでなく、プレゼン力を活かして営業職など、畑違いの職種を目指すこともできる

法科大学院から企業に就職する意味

法科大学院は、その課程を修了することによって司法試験の受験資格が与えられる法曹養成機関で、2004年から始まりました。修了によって「法務博士」の学位が与えられます。この法務博士号は、従来からある大学院法学研究科の博士号とは区別されています。

法務博士は、弁護士・裁判官・検察官といった法曹になるための登用試験である司法試験の受験資格となります。一方で、この法務博士という学位をアピールポイントとして、民間企業などへの就職を目指す人も増えています。

弁護士などの専門職には及ばないけれども、法学部卒業生よりは専門的な法律知識を集中的に身につけた人材が、企業へ就職するようになっているのです。これも法科大学院が設立されたことによる収穫であると考えられます。企業としては、法律知識も大事だけれども、それ以上にその企業特有の事情や社風を知り、企業の利潤追求に貢献してほしいという思いがあります。弁護士資格者を雇用すると「プライドが高くて会社の雰囲気に溶け込みにくいのではないか」と考える採用担当者もいます。そのような企業にとっては、法科大学院から直接就職活動を進めている人材がうってつけといえるのでしょう。

就職できる法科大学院生と、就職できない法科大学院生の違い

法科大学院生の就職活動が成功するかどうかの差がでる要素として、まず「数を打つこと」が挙げられます。同じ知識や能力がある法科大学院生ならば、チャレンジの試行回数を増やしたほうが、成功確率が高くなります。
チャレンジの回数を増やせない人は、どうしても、ひとつふたつの失敗を後まで引きずってしまい、就職活動が上手くいかない傾向があります。そして、自己肯定感が低下してしまうと、さらに失敗を繰り返して、また引きずってしまうという悪循環になってしまいます。
チャレンジは失敗するのが当たり前だと思いつつも、必ず自分自身のよさを理解してくれる企業があるはずだと信じて就職活動に臨まなければ、心が潰されてしまうでしょう。

法科大学院生は、一般の大学新卒者に比べると年齢が高くなりますので、素直さや柔軟性といったイメージから就職が不利に感じるかもしれません。しかし、その分素直さや柔軟性をアピールできる具体的なエピソードなどを伝えることで、年齢的なイメージをカバーすることができます。就職活動で新卒者よりも不利になりうる事実を把握していなければ、就職活動が上手くいかない要因となりえます。

また、自分がアピールすべきポイントを間違えている人がいます。法科大学院での勉強内容など、就職活動で学問的なスキルを強調すればするほど、企業が求める人材から懸け離れるおそれがあります。また、法律や判例を金科玉条のごとく振りかざして、正論を言いすぎるのも逆効果となりやすいです。
企業が求めるのは「会社の雰囲気に馴染める人」であり、「会社の利益に貢献してくれる人」です。つまり、これらの要素から逆算して、「コミュニケーション能力」や「企業活動の役に立つ法律知識」などに絞って自己PRしたほうが、就職活動では成果が出やすいかもしれません。

法科大学院生にとって人気の業種、オススメな業種

法科大学院生に人気の業種は、法律知識をストレートに活かせる、企業法務部や法律事務所のパラリーガルなどです。ただ、人気があるだけ競争率は高くなります。さらに企業法務部はインハウスローヤー(組織内弁護士)の座を狙っている弁護士資格者にとっても就職先の一つです。しかし、昨今では法科大学院生のポテンシャルを期待して積極的に採用を検討する企業も増えていますので、こまめに企業の採用情報や求人を確認されることをおすすめします。

一方で、法科大学院生があまり狙わない職種をあえて狙うという選択も考えてみても良いかもしれません。
法科大学院生が法務部への就職を目指すのは、「そのまんま」だと思われがちでインパクト不足に感じられる場合もあります。しかし、畑違いに思える職種を志望すると、珍しがられて面接官の印象に残りやすいです。例えば、交渉やプレゼンテーションが得意なら、営業部門への就職を目指してもいいでしょう。法科大学院で身につけた知識や技術、自分なりに持っている特技や強みなどを組み合わせながらその職種に貢献できることを、意外性を持って示せれば、仕事ができそうな雰囲気を自然と伝えられるでしょう。

採用担当者は法科大学院生のここを見ている!

・人柄やコミュニケーション能力(職場に溶け込めるかどうか)
・交渉力やプレゼンテーション能力(社内外に伝えたい意図を的確に伝えられるか)
・素直さや柔軟性(我を押し出しすぎず、臨機応変な対応ができるかどうか)
・採用しても、すぐに辞めない人材かどうか
・法科大学院での成績(真面目に努力できる人材であることが示せれば十分です)

まとめ

法律知識や論理的思考力、交渉力を身につけていると期待されている法科大学院生は、企業の人事部も期待しています。法律オタクであることよりも、組織に溶け込める人材であることが重視されます。たとえ道のりは険しくても、自信をもって就職活動に臨むようにしましょう。

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